【保存版】失敗しない介護施設の選び方~8つのポイントと介護費用詳細~

あなたは世帯主もしくは配偶者に介護が必要になった際、どのくらいのお金が必要になるか知っていますか?それ以前にどういった制度や施設が存在するのかを全て把握できているでしょうか。

 

日本人の平均寿命は女性で86.61歳(世界一)、男性も80歳を超えています。WHOによると、介護を必要としないで自立した生活を送ることができる、いわゆる「健康寿命」は75歳だといいます。

つまり、約10年間は要支援・要介護の時期を過ごすことになるかもしれません。

期間が長くなればなるほど、費用も介護する側の肉体的・精神的負担も大きくなります。

ここでは、費用の目安、施設の選び方や特徴などを紹介しています。何かあった時に準備して本当に間に合うのか、しっかりとした知識だけでもつけておくことをお勧めします。

目次

介護施設とは?

一言で言うと「介護施設とは、日常的に介護を必要とする人間に対し、適切なサービスを行うケア施設の総称」です。

 

介護は個人によっては状態・必要なケアが大きく異なる。そのためサービス内容や要介護度・運営組織ごとにサービスを切り分け、「有料老人ホーム」「特別養護老人ホーム」「サービス付き高齢者向け住宅」等といった名称で運営されているケア施設を総称して介護施設と呼ぶ。

 

世帯主または配偶者が要介護状態になった場合に必要な資金

タイトルの通りですが、世帯主・または配偶者が要介護状態になった際に必要となる資金や期間を以下の図にまとめておきました、詳細は各項目を参照してください。

初期費用平均 1月の平均費用 介護期間平均 必要総額平均
252万円 16.8万円 14年1ヶ月 3,308万円

初期費用

公的介護保険の範囲外の費用(住宅改造や介護用品購入などの初期費用や、月々かかる費用など)に対して必要と考える初期費用の平均は252万円となっています。

月々の費用

公的介護保険の範囲外の費用に対して必要と考える月々の費用の平均は16.8万円となっています。

介護が必要な期間

介護が必要と考える期間の平均は169.4カ月(14年1カ月)です。

必要資金総額

公的介護保険の範囲外の費用に対して必要と考える初期費用と月々の費用の合計をあわせた必要資金総額の平均は3,308万円となっています。

知らないと損する制度

・障害者控除
・医療費控除
・高額介護サービス費
・高額介護医療合算制度
・特別障害者手当

 

施設に入居する前にチェックするべき3つのこと

高齢者向け入居施設選びでは、次の各ポイントが重要になります。

 

入居費用・費用の支払い方式

入居施設選びで最も現実的なポイントが、入居に必要な費用をまかなうことができるかという点です。

資産がどのくらいあるか、今後、年金などからのコンスタントな収入がどのくらい見込めるかを試算し、ご自分の資金力に合った施設を選びましょう。また、終身にわたる家賃相当金額を入居時に一括して支払う「一時金方式」や、通常の賃貸住宅のように家賃を月払いする方式など様々な支払い方式があるため、どの支払い方式が一番利用しやすいかを選択する必要もあります。

 

施設の個性・特徴

次のような各ポイントについて、施設の個性・特徴を把握し、利用する人本人とその家族のニーズや希望に合ったものを選ぶ必要があります。

 

①運営方針(入居要件、入居率、退去要件など)

②経営状況(経営母体の主な事業、財務諸表など)

③介護サービス提供体制(利用者の人数に対する職員の人数の割合など)

④設備(居室・共有スペースの広さや備品など)

⑤医療的ケア(経管栄養、痰の吸引、人工呼吸器など)へ対応してもらえるか

⑥生活支援サービス(食事、洗濯、居室の清掃、買い物代行、各種手続き代行など)の種類

⑦行事/レクレェーション(年間行事、サークル活動など)

⑧立地/周辺環境

 

入居を希望する時期と空き状況

入居施設は種類も数も豊富にあるように思えますが、実際は、空きがなくて入居できないという場合もあります。

特に、限られた時間内に施設を探して、早く入居しなければならないとなると、希望する施設が一杯で入れないという可能性も高くなります。

しばらく待てば空きが出る可能性も十分にあるため、できれば、時間的余裕をもって施設探しをしたいものです。

時間をかければ、複数の施設で見学や体験入居を行った上で、自分の希望に合う施設がじっくり選べるようになります。

 

7種類の施設

施設を選ぶには、どんな施設があるか知らなくてはなりません。

ここでは、7種類の施設について説明しています。

 

『特別養護老人ホーム(特養)』

社会福祉法人などが運営している公的な施設です。

民間運営の有料老人ホームとは異なり、所得や預貯金の額が一定以下の人には負担額が減額される制度(補足給付)がありますが、それだけに人気が高く、入居待機者は全国で約50万人といわれます。

 

特別養護老人ホームの特徴

・介護の必要な高齢者が、入浴、排泄、食事などの日常の世話、健康管理、機能訓練、療養上のケアを受けながら居住する介護保険施設です。

・基本的に介護が中心であり、医療サービスには対応していない場合が多いです。

 

特別養護老人ホームの入居対象

原則、要介護3以上の方となります。

特別養護老人ホームの費用の目安

月額費用 9万円~(食費込み)

※所得により負担額が減額される制度(補足給付)があります。

 

特別養護老人ホームの選ぶポイント

首都圏では、特別養護老人ホームの一つのベッドが空くのを何百人もの高齢者が待っているといわれています。

そのため、入居できれば幸運というのが実情ですが、選択の余地がある場合は、次のような点に留意して、施設を選択するとよいでしょう。

 

・運営方針&スタッフの応対

特別養護老人ホームは、在宅での介護が難しい人が生涯を過ごす可能性が高い施設です。

そのため、施設長の人柄や運営方針、スタッフの対応などから、安心して介護を任せられるかを確認する必要があります。

可能であれば、入居を決める前に、施設を訪問して施設長の話を聞いたり、スタッフの応対の様子などを観察したりしましょう。

 

・設備

これまでは多床室といって、相部屋しかない施設が主流でしたが、最近では、個室や、一部屋を少人数で共有する小規模生活単位型(ユニットケア)の施設も増えています。

新しい施設ほどユニットケアを採用したものが多いため、プライバシーへの配慮があり、一人ひとりのニーズにきめ細かく対応してくれるケアがお好みの場合、このタイプの施設を選ぶとよいでしょう。

また、浴室や食堂などの共用スペースも施設によって広さや配置に差があるため、チェックポイントになります。

 

・医療サービス

特別養護老人ホームは、基本的に介護サービスを提供する施設のため、看護師は、夜間や週末・祝日には不在の場合が多いです。

また、医師も協力医はいますが、施設内に常駐しているわけではありません。

そのため、日常的に点滴や人工呼吸器の管理などを必要としている人は入居できない場合もあります。

ただし、なかには看護体制を強化している施設もあるため、手厚い医療サービスを受ける必要がある人は、そういった施設を選ぶとよいでしょう。

 

・立地・周辺環境

実際には、かなり重度の介護が必要な人が入ることが多い施設のため、介護を受ける人本人が頻繁に外出することはあまりないかもしれませんが、居室からの眺めがよい環境や、車いすで散歩ができる公園などが近くにあれば、生活に潤いが生まれるでしょう。

また、家族にとっては、訪問しやすい場所にあることが一番です。

 

◎利用料の減額制度(補足給付)について

所得が低い方の居住費や食費を軽減するため、所得に応じて設定された負担限度額を超える費用を介護報酬で補足する制度です。

この制度を利用するには市町村の介護保険取り扱い窓口にて申請する必要があります。

この制度を利用するためには、世帯および配偶者が市区町村民税非課税であること、預貯金等の金額が基準額以下であることが要件となります。

詳細はこちらの厚生労働省のHPから確認できます:http://www.mhlw.go.jp/topics/2005/04/tp0428-1g/07.html

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『介護老人保健施設(老健)』

集中的なリハビリテーションを受けて、在宅復帰をめざす人のための介護保険施設です。

3ヵ月をめどに退所指導が行なわれるため、長く”住む”というより限られた期間”滞在する”という色彩が濃い施設です。

 

介護老人保健施設の特徴

・比較的病状が安定している人がリハビリテーションや看護、介護、限定的な医療を受けながら、在宅復帰をめざすための介護保険施設です。

・3ヵ月を目安に退所指導が行なわれます。そのため、居住の場というより、一時的な滞在の場ととらえたほうがよいでしょう。

 

介護老人保健施設の入居対象

要介護1以上の介護認定を受けている方となります。

 

介護老人保健施設の費用の目安

月額費用 10万円~(食費込み)

 

介護老人保健施設の選ぶポイント

・リハビリテーションの実施体制

介護老人保健施設の最大の特徴は、理学療法士や作業療法士などの専門スタッフが勤務し、短期に集中的なリハビリテーションを提供してくれる点にあります。

そのため、入居に際しては、リハビリテーションの実施体制をチェックする必要があります。

具体的には、リハビリテーションを1日何時間提供してくれるのか、どのようなプランに基づき、最終的にどのような機能回復をめざしてリハビリテーションを行なってくれるのかをまずは確認しましょう。

単独で歩けるようになるといった身体機能の回復以外にも、料理や洗濯物の折りたたみなど、自宅に戻った場合の生活シーンを想定して能力の回復を図ってもらうことがベストです。

また、実際にリハビリテーションが行なわれている現場も必ず見学し、理学療法士や作業療法士がリハビリを受ける人にどう接しているか、リハビリ室の雰囲気がよく、活気にあふれているかなども確認しておいたほうがよいでしょう。

リハビリテーションがうまくいけば、自宅に戻ってから、介護される人の自立度や生活の質も高まり、家族の負担も軽くなります。

 

・設備・立地

介護老人保健施設の居室は、何人かで1室を共用する相部屋タイプのものと、個室タイプのものに分かれます。

プライバシーを大切にしたい人の場合、個室タイプが利用可能な施設を選んだほうがよいでしょう。

共用部分には、娯楽室や食堂などがあり、その広さや清潔感、明るさなどもチェックポイントになります。

なかには、リハビリテーション施設としてプールなどを備えた施設もあり、そうした設備が利用できれば、リハビリテーションがより楽しくなる可能性が高まります。

立地はもちろん環境がよく便利なところがベストですが、長く住み続ける施設ではないため、リハビリテーション体制が充実していれば、ある程度、妥協することも必要です。

 

・レクリエーション・イベント

介護老人保健施設では、機能改善をめざす体操やレクリエーションなども盛んに行なわれます。

利用者を飽きさせないような、バラエティーに富んだレクリエーションメニューが用意されているかどうかチェックしましょう。

また、誕生会や、地域の人たちと交流できる各種行事など、施設ごとに個性的なイベントを企画しているかどうかも選択のポイントになります。

 

◎介護老人保健施設での医療サービスについて

介護老人保健施設には、医師も看護師も必ず常駐しているため、特別養護老人ホームよりも充実した医療サービスを受けることができます。

ただし、専門の医療機関でなければ対応できないような特別な医療ニーズには応えてもらえないため、リハビリテーションに専念できる状態まで病状が回復し、かつその状態で安定している人のみが利用の対象になります。

 

『グループホーム(認知症対応型共同生活介護)』

 

グループホームは、少人数の認知症高齢者が家庭的な雰囲気のなかで暮らす点が特徴です。施設の特徴や個性、設備もかなり差があるため、入居される人の個性やライフスタイルにあった施設を選びましょう。

 

グループホームの特徴

5~9人の認知症高齢者がグループになり、介護を受けながら共同で生活する施設です。

小規模で家庭的な環境が特徴で、固定した介護スタッフから24時間ケアを受けることができます。

 

グループホームの入居対象

要介護1(一部要支援2)以上の介護認定を受けている認知症の方となります。

※認知症でも症状が安定しており、他人に対して暴力をふるうなどの症状がない方が対象になります。

 

グループホームの費用の目安

月額費用15万円~(食費込み)

 

グループホームの選ぶポイント

・共同生活への向き・不向き

グループホームでは、調理を他のメンバーと一緒にするなど、入居者同士の交流がケアのなかに組み入れられています。

グループのなかである役割を担い、共同生活を送ることで、認知症の症状を和らげたり、進行を抑えたりする効果があるからです。

そのため、人づきあいが苦手な人、共同生活が嫌いな人は、グループホームは向かない可能性があります。

 

・施設の個性、暮らしぶり

入居者も大勢いて、様々なスタッフが時間帯により入れ替わる大規模な介護施設とは異なり、グループホームでは、入居者もスタッフも少人数で固定しています。

そのため、スタッフや入居者の個性や人間関係が施設の個性や暮らしぶりに反映されやすいといえます。

例えば、入居者同士の関係が親密なところもあれば、ある程度の距離を保ちながらつきあっているところもあり、暮らしぶりも異なってきます。

そうした施設ごとに微妙に異なる個性や暮らしぶりになじめるかどうか判断する必要がありますが、見学だけでは判断が難しいため、デイサービス(通所介護)やショートステイ(短期入所生活介護)を受け入れている施設ならば、実際に中に入って暮らしてみた上で確認するとよいでしょう。

 

・入居者一人ひとりの個性やライフスタイルへの対応

共同生活の側面もあるグループホームですが、一方で、個性やライフスタイルも大切にされなければなりません。

買い物に行きたい、趣味を楽しみたいなど、入居者一人ひとり異なる1日の過ごし方にあったケアを提供してくれるかどうかもチェックのポイントになります。

 

・設備

グループホームは小規模な施設のため、一般の民家を改造したものから、豪華な設備を備えた新築の建物まで、設備や内容に違いがあります。

費用のうち、家賃に相当するものは全額自己負担のため、賃貸料についても、施設の広さや質によって大きな差があります。

そのため、入居予算を考慮しながら、それぞれの好みや希望に合った設備を備えた施設を選択する必要があります。

設備に関しては、事前に施設を見学することで、その概要を知ることができます。

 

・医療機関を利用した場合の対応

家族が働いており、普段の通院に付き添えないというような場合、施設側で通院への付き添いを行なってくれるのかもチェックしましょう。

また、入院した場合に、退院したら施設に戻れるのかといった点も、確認しておく必要があります。

 

◎外部評価を利用しましょう。

入居者が認知症のため、何か問題が起きても、表面化しない危険性があります。そのため、グループホームに関しては、外部の評価機関が訪問調査を行なっています。ホームを選択する際には、こうした情報も活用するとよいでしょう。

 

『介護付き有料老人ホーム』

介護付き有料老人ホームは、民間が運営する施設のため、運営方針や個性、入居費用もバラエティーが豊かで、数も比較的豊富です。そのため、自分に合った施設を選べるというメリットがあります。

 

介護付き有料老人ホームの特徴

・一定の設備や基準を満たし、「特定施設入居者生活介護」の指定を都道府県から受けた介護施設で、介護が必要になった場合、介護保険を利用して介護サービスを受けることができます。

・重度な介護ニーズにも応じてくれるため、安心して住み続けることができます。

・医療的ケアニーズにどこまで対応してくれるかは、施設によって異なります。

 

介護付き有料老人ホームの入居対象

要支援・要介護の介護認定を受けた方のみの場合もあれば、自立した方も対象になる場合があります。  

 

介護付き有料老人ホームの費用の目安

入居一時金0~数千万円

月額利用料 15万円~

 

費用には、複数の支払い方式があります。

有料老人ホームの利用費用の総額は、家賃の前払いに相当する「入居一時金」と、管理費と食費を含む「月額利用料」、「介護保険自己負担金」の3つの合計になります。

 

入居一時金の支払いには、次のような様々な方式があります。

 

・一時金方式

終身にわたって必要な家賃相当額を前払い金として一括で支払う方法 です。

入居時にまとまった出費が必要です。

途中退去の場合、入居していた期間の家賃分を差し引いた残りの金額は原則として返還されますが、入居時点で頭取りされる金額(初期償却分)は返還されません。

 

・月払い方式

家賃相当額を、月払いする方法 です。

入居時にまとまった出費が不要ですが、月々の支払いは、一時金方式より多くなります。

保証金・敷金などが必要となる場合もあります。

 

・併用方式

一時金方式と月払い方式の両方を併用する方式 です。

入居時の出費を抑えられます。

 

・選択方式

一時金方式、月払い方式、併用方式のいずれかを選択する方式 です。

 

介護付き有料老人ホームの選ぶポイント

施設の選択に際しては、次の各ポイントをチェックしましょう。

 

・立地

介護が必要になっても、ショッピングや観劇などを楽しみたいという人であれば、街中の施設をおすすめします。

静かで自然に恵まれた環境がお好みであれば、郊外の施設を選んだほうがよいでしょう。

また、家族が訪れやすい立地にあるかどうかという点も選択の重要なポイントになります。

 

・経営状態

介護付き有料老人ホームは民間の施設のため、経営状態が悪化すれば、施設の存続が危機に陥る場合もありえます。

そのため、経営状態が良好かどうかをチェックする必要があります。

その目安となるのが、施設の入居率です。開設後ある程度の期間を経ているのに、空き部屋が多い(入居率が低い)場合は注意が必要です。

 

・職員体制

介護付き有料老人ホームは、要介護者3人に対して介護・看護職員ひとりを配置することが最低基準として法律で定められています。

ただし、実際にはこの最低基準通りの体制では充実したサービスの提供が難しい場合もあるので、より手厚い職員介護体制を敷いているホームもあります。

また、経験豊かな介護スタッフが多い施設のほうが安心です。

 

・居室・共用スペースの設備と配置

居室に関しては、車いすでの利用に不便がないよう、居室やトイレ入り口の幅、収納スペースの広さなどをチェックしましょう。その他、ナースコールの設置場所、テーブルやイスなどの備品は付属しているかも確認したい点です。

共用スペースについては、廊下の幅や、浴場、食堂、リビングなどを何人で共用しているかをチェックする必要があります。また、遠方から訪れた家族が滞在できる部屋が施設内にあると便利です。

 

・日常生活支援サービス

洗濯、居室の清掃、ゴミ出し、買い物や各種手続きの代行、宅配便の取り次ぎやタクシーの手配など、どんな日常生活支援サービスのメニューが用意されているかをチェックしましょう。

 

・食事サービス

施設で暮らす高齢者にとって、食事は大きな楽しみです。複数のメニューのなかからお好みの献立が選べる選択食が提供されているか、栄養面だけでなく、季節に配慮した献立や盛りつけなどで、楽しく食事ができるよう工夫されているかなどもチェックしましょう。

 

・医療的ケアの提供体制

看護師が365日・24時間常駐している施設もあれば、夜間や週末・祝日は不在となる施設もあります。経管栄養、点滴、痰の吸引などの医療的ケアを日常的に必要としている人の場合、看護師が365日・24時間常駐している施設を選ぶことが望ましいでしょう。

 

・協力医療機関

介護付き有料老人ホームは、協力医療機関をもつことが基準として定められています。ただし、実際にどのような医療機関とどの程度の協力体制を敷いているのかは施設によって異なります。例えば、その医療機関が施設の入居者を優先的に入院させてくれるかなどを確認する必要があります。

 

・行事・レクリエーション

介護付き有料老人ホームでは、入居者の誕生会や、お花見などの季節ごとのイベント、趣味のサークルまで、様々なアクティビティーが行なわれています。

 

『住宅型有料老人ホーム』

施設は食事サービスや、生活支援サービスのみを提供し、介護サービスは、外部の訪問介護サービスを利用します。

施設が介護サービスまで提供する介護付き有料老人ホームとは異なり、住宅型有料老人ホームでは、介護サービスは、外部の訪問介護サービスを利用することになります。

一方、住宅型有料老人ホームには、自立した高齢者のみを対象にしている施設もあります。こういった施設では、介護が必要になったら、同じ事業者が運営している介護付き有料老人ホームに住み替えるケースもあります。

 

住宅型有料老人ホームの特徴

・施設所属のスタッフは、介護サービスを提供せず、生活支援サービスのみを提供します。

・介護サービスは、外部の介護事業者と契約して利用します。また施設によっては、介護が必要になったら同じ事業者が運営する介護付き有料老人ホームに住み替えをして、介護サービスを利用する場合もあります。

・ 医療的ケアのニーズにどこまで対応してくれるかは、施設によって異なります。

 

住宅型有料老人ホームの入居対象

自立している方、要支援・要介護の介護認定を受けている方となります。

 

住宅型有料老人ホームの費用の目安

入居一時金0~数千万円

月額利用料 15万円~

 

住宅型有料老人ホームの選ぶポイント

・立地

介護が必要になっても、ショッピングや観劇などを楽しみたいという人であれば、街中の施設を。静かで自然に恵まれた環境がお好みであれば、郊外の施設を選んだほうがよいでしょう。また、家族が訪れやすい立地にあるかどうかという点も選択の重要なポイントになります。

 

・経営状態

住宅型有料老人ホームは民間の施設のため、経営状態が悪化すれば、施設の存続が危機に陥る場合もありえます。そのため、経営状態が良好かどうかをチェックする必要があります。その目安となるのが、施設の入居率です。開設後ある程度の期間を経ているのに、空き部屋が多い(入居率が低い)場合は注意が必要です。

 

・居室・共用スペースの設備と配置

健康で自立した生活を営める期間を過ごす居室に関しては、通常のマンションを選ぶ際と同じような基準が適用できます。ただし、万が一の場合に備え、ボタン一つで外部と連絡できる緊急通報システムが居室内、風呂場、トイレなど複数の場所に配置されているかはチェックしましょう。

一方、介護が必要になっても住む居室に関しては、車いすでの利用に不便がないよう、居室やトイレ入り口の幅が確保されているかなどを確認しましょう。

共用スペースについては、廊下の幅や、浴場、食堂、リビングなどを何人で共用しているかをチェックする必要があります。また、遠方から訪れた家族が滞在できる部屋が施設内にあると便利です。

 

・日常生活支援サービス

洗濯、居室の清掃、ゴミ出し、買い物や各種手続きの代行、宅配便の取り次ぎやタクシーの手配など、どんな日常生活支援サービスのメニューが用意されているかをチェックしましょう。

 

・食事サービス

施設で暮らす高齢者にとって食事は大きな楽しみです。複数のメニューの中からお好みの献立が選べる選択食が提供されているか、栄養面だけでなく、季節に配慮した献立や盛りつけなどで、楽しく食事ができるよう配慮されているかなどもチェックしましょう。

 

・協力医療機関

住宅型有料老人ホームは、協力医療機関をもつことが基準として定められています。ただし、実際にどのような医療機関とどの程度の協力体制を敷いているのかは施設によって異なります。例えば、その医療機関が施設の入居者を優先的に入院させてくれるかなどを確認する必要があります。

 

・行事・レクリエーション

住宅型有料老人ホームでは、入居者の誕生会や、お花見などの季節ごとのイベント、趣味のサークルまで、様々なアクティビティーが行なわれています。

 

『サービス付き高齢者向け住宅』

平成23(2011)年10月に施行された「改正高齢者住まい法」に基づき設定された、高齢者向け住宅の登録制度に基づく住宅で、高齢者の生活を支えるサービスの提供が必須化されています。

 

サービス付き高齢者向け住宅の特徴

・バリアフリーなど高齢者が暮らしやすい設備だけでなく、高齢者の生活を支援する一定のサービスを提供する高齢者向け住宅です。

・原則25㎡以上(台所、浴室などが共有なら18㎡以上)で、居室それぞれに水洗トイレ、台所、浴室などの施設を有する、一般的な賃貸集合住宅と変わらない独立性を備えた住宅であり、自分のペースで生活をすることができます。

 

サービス付き高齢者向け住宅の入居対象

基本的に60歳以上の高齢者が対象になります。

※配偶者、60歳以上の親族、要介護・要支援認定を受けている親族、特別な理由により同居する必要があると都道府県知事が認めた方は同居できます。

 

サービス付き高齢者向け住宅の費用の目安

月額費用の総計13万円~(家賃、共益費、サービス利用料を含む)

※敷金が必要な場合もあります。

 

サービス付き高齢者向け住宅の選ぶポイント

・居住性・設備

サービス付き高齢者向け住宅は、高齢者が安心して暮らせるよう、段差のない床、手すりなどの設備、車いすでも利用しやすい幅をもった廊下の確保など、バリアフリー仕様が備わっています。

そのほかにも、コンセントが腰に負担をかけない位置にあるか、配電盤が手の届く位置にあるかなど、高齢者が使いやすい仕様になっているかもチェックしておくと安心です。

 

・生活支援サービスの種類

サービス付き高齢者向け住宅は、医療・介護の専門職(医師、看護師、ケアマネジャー、ヘルパー1・2級保持者、社会福祉士など)が日中常駐し、安否確認と生活相談のサービスが受けられます。

そのほかのサービスについては、住宅により異なりますので、自分に必要なサービスが提供されるか、また誰がサービスを提供するか、その場合、一定レベル以上のサービス品質が保証されているかなどを確認する必要があります。

代表的なサービスとしては、緊急時対応サービス、宅配便や郵便物の預かり、食事提供、買い物代行、部屋の掃除やゴミ出し、外出の際の付き添いなどがあります。

 

・緊急時の対応体制

住宅内で体調を崩し、医療機関への搬送が必要になった場合、スタッフが住宅に24時間常駐しており対応してくれるのか、それとも、夜間はスタッフがいなくなり緊急通報を受けた警備会社などの対応になるのかについても、チェックしておく必要があります。

住宅内に常駐したスタッフの対応のほうが、比較的素早い対処が可能といえるからです。

 

・介護サービスの提供体制

介護が必要になった場合でも、外部の訪問介護サービスを利用すれば、住み続けることができます。

ただし、寝たきりになり重度の介護が必要になった場合、重度の認知症にかかった場合、あるいは医療的ケアが必要になった場合などは、退去して、介護施設に移り住まなければならない場合も考えられます。

そのため、将来、介護が必要になった場合、どこまで対応してもらえるかを確認しておきましょう。

一部の住宅では、介護付き有料老人ホームと同じように、住宅のスタッフが介護サービスを提供してくれるものもあります。

 

『軽費老人ホーム』

 

身体機能の低下などで自立した生活を営むことに不安があり、家族の援助を得ることが難しい60歳以上の人を対象にした老人福祉施設です。

国や自治体からの助成があるため、比較的少ない自己負担で入居できる点が大きな特徴です。

 

軽費老人ホームの特徴

・国や地方自治体からの助成があるため、比較的少ない自己負担で入居できる老人ホームです。

・食事サービス付きのA型、自炊が原則のB型、ケアハウスと呼ばれるC型の3種類があります。

・原則として、自立した人が対象の施設のため、介護が必要になった場合、退去を迫られる場合もありますが、外部の介護サービスを利用して住み続けられる施設もあります。また、C型には、終身にわたり介護を提供してくれる介護型施設もあります。

 

軽費老人ホームの入居対象

 

・身体機能の低下などによって自立した日常生活を営むことに不安があると認められ、家族による援助を受けることが困難な原則として自立した60歳以上の方となります。

※入所者が60歳以上であれば、その方と同居する配偶者、三親等内の親族、その他特別な事情により入所者とともに居住することが必要と認められる方は、60歳以上でなくても入所できます。

・A型・B型には所得制限があります。(ただし、都道府県によって独自の対応がとられています。)

・C型の介護型は、65歳以上の要支援1以上の方となります。(ただし、入居対象を要介護1以上の方に限定している施設もあるなど、都道府県によって、独自の対応がとられています。)

※入居に際しては、軽費老人ホームを認可している自治体の住民が優先されます。

 

軽費老人ホームの費用の目安

・A型

月額6万円~17万円

 

・B型

月額4万円前後

 

・C型

月額 6万円~17万円

※C型(ケアハウス)では、入居一時金が必要な場合もあります。

※C型の介護型では、介護費、上乗せ介護費が加わります。

 

軽費老人ホームの選び方

比較的少ない費用で入居できるという点が魅力の軽費老人ホームですが、A型とB型は近年、新設されず、供給数が少ないため、施設を選ぶことは難しいのが現状です。

一方で、ケアハウス(C型)は、特に介護型の施設を中心に増加傾向にあり、自分に合った施設を選択することも可能です。

そのため、以下では、ケアハウスを選ぶ際のポイントを紹介します。

 

・ケアハウスとは(C型)

自立支援型(従来型)と介護型ケアハウスがあります。

従来型は、60歳以上で自炊ができない程度の身体機能の低下がある人や、独立して暮らすには不安がある人を対象として、自立した生活が確保できるようにする入所施設です。

介護型ケアハウスは、要介護者が多く入所してきたために、24時間の介護を可能とした介護型に切り替えることで、「特定施設入居者生活介護」の指定を受けている入所施設です。

また、設立当初からの介護型ケアハウスもあります。

 

・要介護になった場合の対応方針

入居者の自立を支援することを目的とした自立支援型(従来型)の施設なのか、要介護度が重度になっても介護を提供してくれる「特定施設入居者生活介護」の指定を受けている介護型の施設なのかを、確認しましょう。

前者の場合、要介護度が重度になった場合は、対応してもらえず、退去を考えなければならないこともあるため注意が必要です。

 

・施設の運営方針&スタッフの応対

自立支援型の施設にも、施設長や生活相談員などの常駐スタッフがおり、自立生活能力に不安を抱える入居者の生活をサポートしてくれます。

また、介護型の施設の場合は、介護付有料老人ホームと同じように、介護職員も常駐しています。

入居に際しては、入居後お世話になるこれらのスタッフと面談したり、スタッフの応対を観察し、安心して住める施設かどうかを確認しましょう。

 

・介護体制

「特定施設入居者生活介護」の指定を受けている介護型の施設では、要介護者3人に対して介護・看護職員1人を配置することが最低基準として法律で定められています。

ただし、実際には、この最低基準通りの体制では、充実したサービスの提供が難しい場合もあるので、より手厚い職員介護体制を敷いているケアハウスもあります。

また、経験豊かな介護スタッフが多い施設のほうが安心です。

 

・立地

ケアハウスの入居に際しては、認可している自治体の住民が優先されます。

そのため、暮らし馴れた地域の施設に入居するケースが多いですが、それでも交通の便、近くに商業施設があるか、公園や自然環境に恵まれているかなど、各人が重視する立地条件を確認しておいたほうがよいでしょう。

また、家族が訪れやすい立地にあるかどうかという点も重要な選択のポイントになります。

 

・居室・共用スペースの設備と配置

ケアハウスを含む軽費老人ホームの居室はすべて個室です。

ただし、居室の広さには施設ごとに差があるため、収納スペースも含め希望に合った広さが確保されているかどうかを確認する必要があります。

また、居室や共用スペースがバリアフリー仕様になっているか、居室や入口の幅が車いすでの利用にも不便がないよう充分に確保されているかなどもチェックしましょう。

その他、緊急呼び出しボタン(ナースコール)の設置場所、テーブルやイスなどの備品は付属しているかも確認したい点です。

 

・食事サービス

ケアハウスの場合、食事はすべて施設側が提供してくれます。

施設で暮らす高齢者にとって、食事は大きな楽しみです。

そのため、複数のメニューのなかからお好みの献立が選べる選択食が提供されているか、栄養面だけではなく、季節に配慮した献立や盛りつけなどで、楽しく食事ができるよう工夫されているかなどもチェックしましょう。

 

まとめ

介護に不安を抱いている方はたくさんいます。

そういった場合は、実際に施設を見学して、職員に費用やサービスを聞いてみてもよいでしょう。

本人に合った施設を選ぶことが大切です。

ぜひ参考にしてください。

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