【介護情報】介護についてまず見ておくべき4つの基本情報【基本ガイド】

厚生労働相のデータによると、要支援・介護状態の方は2013年の時点で約584万人いるとされています。また、介護の担い手は同居の家族が61.6%(内訳:配偶者26.2%、子21.8%、子の配偶者11.2%)、事業者が4.8%となっています。

家族による介護が重要になってきているとはいえ、初めて介護をする方にっとては不安が多いことでしょう。そこで、介護を始める前に知っておくべきことを紹介します。

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介護を始める前にやるべき4つのこと

病気や怪我で家族がいつ介護が必要な状態になるか分かりません。そこで、慌てないためにも介護を始める前に準備しておくことが大切です。ここでは、今からでもできる4つのことを紹介しています。

介護保険の仕組みを知る

介護保険を利用するには申請が必要です。あらかじめ介護保険の仕組みを知っておくことで、初めて介護する方もスムーズに介護を始めることができます。

 

利用までの流れは以下の通りです。

ⅰお住まいの市町村の窓口で要介護認定(要支援も含む)の申請をする

申請には、介護保険被保険者証が必要です。

第2号被保険者(40~64歳までの方)が申請を行なう場合は、医療保険証が必要です。

ⅱ認定調査・主治医意見書

市区町村等の調査員が自宅や施設等を訪問し、認定調査を行います。

主治医意見書は市区町村からの依頼により、かかりつけの医師が作成します。

ⅲ審査・判定

認定調査結果や主治医意見書に基づいてコンピューターで一次判定を行い、その後一次判定結果や主治医意見書に基づいて介護認定審査会で二次判定を行います。

ⅳ認定

二次判定の結果に基づいて認定が行われます。申請から原則30日以内に認定の通知が行われます。

認定には要支援1・2から要介護1~5(数字が大きいほど重い)までの7段階と非該当があります。

ⅴケアプランの作成

介護(介護予防)サービスを利用する場合は、ケアプランの作成が必要です。

要支援1・要支援2の方は地域包括支援センター、要介護1以上の方はケアマネジャーのいる県知事の指定を受けた居宅介護支援事業者へ依頼し、ケアプランを作成しましょう。

ⅵ利用開始

ケアプランに基づいたサービスを受けることができます。

 

コミュニケーションがとれるうちに身の回りのことを確認する

病気等でコミュニケーションがとれなくなるケースは多いです。その前に、貴重品の保管場所や経済状況、相続、かかりつけの病院、近所付き合いなどについて確認しておくと良いでしょう。

特に相続の寄与分に関しては、トラブルを防ぐためにも専門家に相談することをおすすめします。

 

介護の分担を決める

家族で介護をする場合、あらかじめ家族と役割分担などを決めておき、介護疲れ対策をしましょう。基本的に介護には休みがく、負担も大きいです。特に認知症の場合、深夜の徘徊などに悩まされることもあります。協力できる体制を作り、一人だけに負担が集中することがないようにしましょう。

 

サービスついて知る

サービスには居宅サービスと施設サービスの2つがあります。

居宅サービスとは、自宅で利用できる介護サービスです。施設でも居宅と見なされた場合は居宅サービスを利用できます。

施設サービスとは、特別養護老人ホームなど施設に入居している方が利用できる介護サービスです。

それぞれどのようなものがあるか把握しておくことが大切です。

居宅サービス

・訪問介護

ホームへルプサービスともいい、居宅サービスの中で最も利用されているサービスです。

訪問介護には身体介護と生活援助の2つがあり、それぞれ介護報酬も異なります。

身体介護には食事介助や排泄介助、衣類の着脱介助、入浴介助などがあります。

生活介助には掃除や洗濯、買い物などがあります。

 

・訪問入浴介護

看護師や介護職員が巡回入浴車で居宅を訪問し、入浴介助を行います。

主に介助があっても自宅の浴槽に入れない方や重度の方が利用します。

 

・訪問看護

看護師や保健師が居宅を訪問し、療養上の世話(病状観察や脈拍や血圧測定、食事の援助、排泄の援助など)や医療処置にかかる管理・援助(注射・点滴の管理や服薬管理、検査補助など)を行います。

医師が必要と認めた要介護者だけが利用できます。

 

・訪問リハビリテーション

医師の指示のもと、理学療法士や作業療法士が利用者の居宅を訪問し、リハビリテーションを行う医療系介護サービスです。

居宅でリハビリテーションをする上で、リフォームが必要になることもあります。

 

・居宅療養管理指導

医師や歯科医師、薬剤師、歯科衛生士などが利用者の居宅を訪問し、療養上の管理や指導を行う医療系介護サービスです。

主に後遺症により症状が不安定な方や高血圧、糖尿病などの疾病がある方、脳卒中や骨折後のリハビリテーションが必要な方が利用します。

 

・通所介護

デイサービスとも呼ばれる通所介護の一種です。

デイサービスを提供する施設では、入浴や食事の提供、生活相談や助言、健康状態の確認や機能訓練などのサービスを行っています。

 

・通所リハビリテーション

デイケアとも呼ばれる通所介護の一種です。

通所介護との違いは、医師が必要と認めた要介護者だけが利用でき、理学療法士や作業療法士による医療的なケアやリハビリテーションが中心である点です。

 

・短期入所生活介護

ショートステイとも呼ばれます。

数日~1週間施設に入所し、入浴や排泄、食事の世話、機能訓練などのサービスが受けられます。

 

介護をする家族などが体調を崩した時や冠婚葬祭、出張などで何日か家を空ける時に利用されます。また、レスパイトを目的に利用されることもあります。

 

・短期入所療養介護

短期間入所し、医療やリハビリテーションなどのサービスが受けられます。特徴として医療的側面が強いです。

 

・特定施設入所者生活介護

特定施設とは、介護保険の指定を受けた有料老人ホームやケアハウスのことをいいます。

特定施設入所者生活介護では、入浴・排泄・食事などの介護や、機能訓練、療養上の世話などのサービスを行っています。

 

・福祉用具貸与

要介護者の負担を軽減するための福祉用具を貸与するサービスであり、営利法人によって運営されていることがほとんどです。

 

貸与できるのは以下の12種類の福祉用具です。

車いす

車いす付属品(車いす用クッションなど)

特殊寝台

特殊寝台付属品(ベッドにつける手すりなど)

手すり(取り付けに際し工事を伴わないもの)

床ずれ予防用具

体位変換器

スロープ

歩行器

歩行補助つえ

認知症老人徘徊感知機器

移動用リフト(吊り具の部分を除く)

 

ただし、衛生上貸与になじまない5種目の以下の福祉用具については、購入する必要があります。なお、購入費として年間10万円まで支給されます。

腰掛便座

特殊尿器

入浴補助用具

簡易浴槽

移動用リフトの吊り具の部分

 

・住宅改修

要支援者・要介護者が居宅において自立した日常生活が送れるように、リフォームを行うサービスのことです。

リフォームを行うにあたって、介護サービス事業者としての指定を受ける必要はありません。

また、手すりの取り付けや段差の解消、引き戸などの取替え、床材の変更、洋式便器などへの取替えについては、介護保険から住宅改修費が支給されます。

 

施設サービス

・介護老人福祉施設

それぞれの施設サービス計画に基づき、入浴・排泄・食事などの介護や日常生活上の世話、機能訓練、健康管理、療養上の世話といった介護サービスを行っています。

 

・介護老人保健施設

医療と福祉のサービスを提供し、病院から家庭への橋渡しを担っている施設です。

施設サービス計画に基づき、看護・医学的管理のもとに機能訓練や医療、日常生活上の世話などの介護サービスを行っています。

特徴として、入居者の8割以上が認知症患者です。

 

・介護療養型医療施設

長期の治療を必要とする要介護者に、療養病床を持つ病院や診療所などが医療中心のサービスを行っています。具体的には施設サービス計画に基づき、看護・医学的管理のもとでの介護や療養上の管理、機能訓練などの医療サービスです。

 

介護にかかる費用

介護は家計にも影響するため、どのくらいかかるか気になる方も多いでしょう。ここでは、在宅介護と施設入居にかかる費用を紹介しています。参考にしてみてください。

 

在宅介護

在宅介護にかかる1人当たりの1ヶ月の平均費用は以下のようになっています。

※その他とは医療費やおむつ代といった介護関連用品など介護サービス利用費以外にかかる費用です。

要支援1・・・介護サービス利用費 0.9万円、その他 1.9万円 (合計 2.8万円)

要支援2・・・介護サービス利用費 1万円、その他 2.4万円 (合計 3.4万円)

要介護1・・・介護サービス利用費 2.6万円、その他 2.9万円 (合計 5.4万円)

要介護2・・・介護サービス利用費 4万円、その他 3.7万円 (合計 7.7万円)

要介護3・・・介護サービス利用費 4.7万円、その他 2.5万円 (合計 7.2万円)

要介護4・・・介護サービス利用費 5.2万円、その他 4.9万円 (合計 10.1万円)

要介護5・・・介護サービス利用費 7.1万円、その他 3.6万円 (合計 10.7万円)

全体平均・・・介護サービス利用費 3.7万円、その他 3.2万円 (合計 6.9万円)

 

 

施設入居

利用する居室タイプによって料金が大きく異なります。相部屋の方が安く、個室やユニット型個室は料金が高くなります。また、公的介護保険施設の方が民間施設よりも安いです。

 

~公的介護保険施設~

〇介護老人福祉施設

介護サービス費実質負担・・・1.8~2.7万円

食費・・・4万円

居住費・・・1~6万円

その他の費用・・・4~5万円

月額利用料・・・5~13万円

 

〇介護老人保健施設

介護サービス費実質負担・・・1.8~2.7万円

食費・・・4万円

居住費・・・1~6万円

その他の費用・・・4~5万円

月額利用料・・・8~13万円

 

〇介護療養型老人保健施設

介護サービス費実質負担・・・1.8~2.7万円

食費・・・4万円

居住費・・・1~6万円

その他の費用・・・3~4万円

月額利用料・・・8~15万円

 

~民間施設~

〇介護付有料老人ホーム

介護サービス費実質負担・・・数百万円

食費・・・1.8~2.7万円

居住費・・・4~7万円

その他の費用・・・10万円

月額利用料・・・15~30万円

 

〇ケアハウス

介護サービス費実質負担・・・数十万円

食費・・・1.8~2.7万円

居住費・・・4~5万円

その他の費用・・・2~3万円

月額利用料・・・7~20万円

 

〇養護老人ホーム

介護サービス費実質負担・・・なし

食費・・・1.8~2.7万円

居住費・・・2~3万円

その他の費用・・・2~3万円

月額利用料・・・0~14万円

 

〇認知症高齢者グループホーム

介護サービス費実質負担・・・数十万円

食費・・・2.6~2.9万円

居住費・・・4~5万円

その他の費用・・・7~8万円

月額利用料・・・15~30万円

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