在宅介護の基礎知識と6つの在宅介護サービス〜概要から費用まで〜

高齢者に限らず、事故に遭ったり病気で倒れたりすれば、誰でも介護が必要になります。介護は他人事ではないのです。

「最期を迎えたい場所」について調査を行ったところ、「自宅」と回答した割合が過半数を超えており、在宅介護がいかに重要かがわかります。しかし、実際は介護してくれる家族に負担がかかったり症状が急変した時の対応が難しかったりと、自宅で療養するのは簡単なことではありません。

ここでは、在宅介護についての制度やサービスなどを紹介しています。「きつい」とか「つらい」などと言われがちな在宅介護ですが、負担を軽減させる方法はいくらでもあります。社会資源を上手く活用して、それぞれに合った介護をしましょう。

在宅介護の現状

みなさんは「在宅介護」と聞いてどんなイメージを持つでしょうか。

マイナスなイメージを持つ方が多いかと思いますが、実際はプラスな面もたくさんあります。

ここでは、在宅介護のメリットとでメリットについて紹介しています。

 

在宅介護のメリット

・住み慣れた家であるためリラックスできる

・施設に入所するよりも安くおさえられる

・必要な時だけデイサービスやヘルパーを活用することで、家族の負担を軽減できる

・家族と離れずにいられる

 

在宅介護のデメリット

・家族の介護疲れの問題

・手すりをつける、段差をなくす、廊下を広くするといった、自宅をバリアフリー化する必要がある

・主に家族が介護を行うことになるので、プロのような行き届いた介護は難しい

・緊急時に家族だけでは対処が難しい

 

要介護認定について

在宅介護をするためにはどうしたらいいのか悩む方は多いかと思います。

そこで、要介護認定を受けることを提案します。

要介護認定を受けるメリットは、該当した場合には介護給付によって金銭的な援助を受けられることと専門職によって介護サービス計画(ケアプラン)が作成されることです。

ここでは、要介護認定の流れと要介護度について説明しています。

 

要介護認定を受けるには

 

①市町村に要介護認定申請をする

②調査員が「介護が必要な状態か」を調査する(1次判定)

同時に、主治医が意見書を作成する

③「どのくらい介護が必要か」を審査する(2次判定)

④原則として、30日以内に結果が通知される

※認定結果に不服がある場合、通知があった翌日から60日以内に都道府県の介護保険審査会に申し立てができる

⑤無料で介護サービス計画(ケアプラン)が作成される

⑥サービスの利用へ

 

要介護度とは

要介護度は数字が大きくなるほど、重度になります。

 

【要介護度1】

立ち上がる時にふらついたり、入浴や排泄に一部介助が必要な状態

支給限度額(月額) 165,800円

 

【要介護度2】

入浴や排泄に一部から全介助が必要で、歩行が困難な状態

支給限度額(月額) 194,800円

 

【要介護度3】

入浴や排泄、着替えに全介助が必要で歩行が完全にできない状態

支給限度額(月額) 267,500円

 

【要介護度4】

介護がない場合、日常生活を送ることが困難な状態

支給限度額(月額) 306,000円

 

【要介護度5】

意思の疎通が極めて困難で完全に全介護の状態

支給限度額(月額) 358,300円

 

6種類の在宅介護サービス

みなさん、在宅介護サービスにはどのようなものがあるかご存知でしょうか。

在宅介護サービスは大きく6つに分類されます。

複数のサービスを組み合わせて利用することで、効率良く介護をすることができます。

また、サービスを利用する場合は、事前に介護サービス計画(ケアプラン)を作成する必要があります。

サービスを上手に活用して、デメリットを回避しましょう。

 

訪問系サービス

自宅に介護専門職が訪問するタイプのサービスです。

 

・訪問介護

ホームヘルパーが食事や排泄などの日常生活の介護、調理や洗濯などの生活援助を行っています。

 

・訪問入浴介護

介護専用浴槽を自宅へ運んで行う入浴サービスです。

 

・訪問介護

看護師などが自宅で療養上の世話や診療の補助を行っています。

 

・訪問リハビリテーション

理学療法士や作業療法士、言語聴覚士による心身機能の維持回復と日常生活の自立に向けた訓練が自宅で受けられます。

 

・居宅療養管理指導

医師や歯科技師、薬剤師などから医学的な健康管理や薬剤管理等について指導や助言が受けられます。

 

通所系サービス

自宅から施設に通うタイプのサービスです。

 

・通所介護(デイサービス)

施設で日常生活の介護や機能回復のための訓練、レクリエーションなどが受けられます。

 

・通所リハビリテーション(デイケア)

介護老人保険施設や病院、診療所で心身機能の維持回復や日常生活の自立に必要なリハビリテーションが受けられます。

 

短期入所系サービス

期間を決めて施設へ入所するタイプのサービスです。

 

・短期入所生活介護(ショートステイ)

特別養護老人ホームなどに短期間入所し、入浴や食事といった日常生活上の介護や機能訓練が受けられます。

 

・短期入所療養介護(ショートステイ)

医療機関などに短期入所し、療養上の世話や日常生活上の介護、機能訓練が受けられます。

 

居住系サービス

特定の施設に入所するタイプのサービスです。

 

・特定施設入居者生活介護

介護保険の事業指定を受けた有料老人ホームやケアハウスなどで生活しながら、介護が受けられます。

 

住環境の改善

自宅をより介護に適した環境にできます。

 

・福祉用具貸与

介護用ベッドや床ずれ防止用具、車椅子などの貸出しができます。

 

・特定福祉用具販売

入浴または排泄に使用する、介護の軽減に役立つ福祉用具を購入する場合、費用を支給をしています。

利用者が一旦全額を支払った後、9割が介護保険から払い戻されます。(ただし、同一年度9万円ま

で)

 

・住宅改修費の支給

自宅の段差解消や手すりの取り付けなどの住宅改修に対して費用を支給しています。

利用者が一旦全額を支払った後、9割が介護保険から払い戻されます。(ただし、同一住宅につき18万円まで)

 

地域密着型サービス

地域によって格差があるため、利用する前に確認しましょう。

 

・夜間対応型訪問介護

夜間にホームヘルパーなどが定期的に巡回し、介護や身の回りの世話を行っています。

 

・認知症対応型通所介護

施設で認知症高齢者に配慮した日常生活上の介護や機能訓練が受けられます。

 

・小規模多機能型居宅介護

施設や居宅で介護や機能訓練が受けられます。

必要に応じて、施設への入所もできます。

 

・認知症対応型共同生活介護

認知症高齢者が数名で共同生活を送る施設です。

介護や身の回りの世話が受けられます。

 

・地域密着型特定施設入居者生活介護

介護保険の事業者指定を受けた少規模な有料老人ホームやケアハウスなどで生活しながら介護が受けられます。

 

・地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護

常時介護が必要で家庭での生活が困難な方が入所する、定員が29名以下の小規模な特別養護老人ホームです。

食事や排泄などの日常生活上の介護や身の回りの世話が受けられます。

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